糖尿病とインスリン
糖尿病はインスリンの働きに異常がでる病気
糖尿病は、インスリンというホルモンの分泌量や作用に問題がおこり、血糖値 (血液中のブドウ糖の量、濃度)が高い状態が続き、その結果、動脈硬化を起こし、神経、組織、臓器に障害を及ぼす病気です。
平成15年厚生労働省発表の糖尿病実態調査では、予備軍を含めた患者が1620万人いると推測されています。5年前の調査に比べ、250万人の増加です。 40歳以上の4人に1人とも言われます。
なお、インスリンの分泌状態や病因により、インスリン依存型・非依存型、1型・2型といった分類がありますが、成人の糖尿病の大半を占めるのは、インスリン非依存型、2型糖尿病です。
インスリンの働き
食事をすると血糖値が上がります。すい臓のランゲルハンス島Β細胞からインスリンというホルモンが分泌されて血糖値が下がります。つまり、食事をすると血液中のブドウ糖の量が増えて、インスリンの働きでブドウ糖の量が減るのです。インスリンがブドウ糖の量を減らす仕組は、以下のようになっています。
① 筋肉にブドウ糖を送り込む
② 肝臓に働きかけ、ブドウ糖を脂肪に変え、脂肪細胞に送り込む
③ 肝臓に働きかけ、ブドウ糖をグリコーゲンとして蓄積させる
④肝臓に働きかけ、蓄積されているグリコーゲンや脂肪が血中に放出されるのを抑える
糖尿病の人が、疲れやすいのは①のことによります。また、糖尿病の人は太っているというイメージがありますが、②ができないので、脂肪の蓄積は進まず、痩せている場合も多いのです。
インスリンが正常に働かないと、結果として、高血糖状態が長く続くことになりますので、糖分により血管や神経が次第に傷み、動脈硬化、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞など重い合併症を引き起こします。
なお、血糖値をあげるホルモンは多くありますが、血糖値を下げるホルモンはインスリンしかありません。
糖尿病の原因と予防
インスリンが正常に働かない原因としては遺伝、加齢、生活習慣などが影響しています。とくに肥満は、インスリンの正常な働きを害して、糖尿病の最大の原因とされています。ただ、一度糖尿病が発生すると、かえって痩せてしまうこともあります。
また、高血圧、高脂血症も糖尿病発症の危険信号です。
これらは、日頃から正しい食事や運動など、健康的な生活習慣を実践することによって防ぐことができると考えられています。
食事は、カロリー、糖分など栄養バランスに気を配るのはもちろんのこと、食事の時間や食事回数を規則的にすることや、早食いをしないなど、その摂り方によっても血糖値の急上昇を抑えることができます。
運動は、肥満の解消に役立つだけでなく、血糖値のコントロールにも極めて有効です。激しい運動ではなく、ウォーキングや水泳などの有酸素運動が有効です。(治療中の方は、医師の指導のもと実践してください。)
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