糖尿病は万病の元

糖尿病でアルツハイマー4.6倍 ガンの死亡率3.1倍

朝日新聞の9月2日の朝刊記事「糖尿病は万病の元」によると、 糖代謝異常のある人(糖尿病、糖尿病予備軍の人)は、健康な人に比べて

            ●アルツハイマーは4.6倍 

           ●ガンの死亡率が3.1倍

     ●脳梗塞が1.9倍

     ●心筋梗塞が2.1倍

増えるとのことです。

脳梗塞や心筋梗塞は、糖尿病による動脈硬化の影響としてよく知られたことで、どの研究でも2倍から3倍になると発表されています。

今回は、通常、糖尿病の合併症として上げられていない病気について2つ研究されています。

糖尿でガンの死亡率が3.1倍

 (当社コメント)糖尿病になると傷が治りにくいとよく言われています。免疫力の低下などによるものですが、傷にとどまらずガンにも影響するということが確認されました。ガンの死亡率があがる原因として神経障害による発見の遅れなども影響しているのではと思います。

糖尿でアルツハイマーが4.6倍

 アルツハイマーについては、少し複雑のようです。記事によると、アルツハイマーの原因物質は、インスリンを分解する酵素で分解されるが、糖尿病の人はインスリンの分泌が少ないことが多いから、インスリン分解酵素も少なくなってアルツハイマーの原因物質も分解されないとされています。

 (当社コメント)糖尿病の病態にはインスリンの分泌の絶対量が増えていることがあります。この場合は、量はあっても効きが悪いので血糖値が下がりにくくなっています。また、インスリン注射をされているケースもあります。つまり、糖尿病でもインスリンの分泌が少なくないケースも充分考えられます。

 アルツハイマーと糖尿病については、インスリン濃度以外にも複雑な要因がありそうです。アルハイマーと脳血管性の認知症は複雑に病態がからみますが、糖尿病による動脈硬化のため、脳内の血行が悪くなり、脳の機能維持に支障がでていることも考えられます。さらなる研究成果の発表が待たれますね。

 *なお、アルツハイマーの原因物質として一時アルミが疑われましたが、現在では否定されています。

糖尿病の運動療法

糖尿病の運動をおこなうにあたって、効果的な運動の種類や時間などについてご紹介します。


運動の種類

0715-2_1.gif 糖尿病の治療として効果的な運動は有酸素運動で、具体的にはウォーキング・ジョギング・水泳・サイクリング・エアロビクスなどです。たくさんの酸素を取り入れながら運動すると体内のブドウ糖や中性脂肪が効率よく利用されます。

また、有酸素運動とともに取り入れたいのが筋肉トレーニングです。筋肉を鍛えるエクササイズは、基礎代謝を上げ、脂肪が燃えやすい体をつくります。


運動時間は30分以上

運動を始めたら、最低でも30分は続けることが効果を高める秘訣です。
中性脂肪がエネルギー源として消費されはじめるのには、運動開始後20分程度かかるためです。しかし、運動経験のない人や、体力に自身のない人は無理をせず、体を慣らしながら徐々に運動時間を増やしていきましょう。

苦しさや辛さを感じる運動は、腰や膝に負担をかけることにもなり、気持ち的にも挫折しかねないため、
・じんわりと汗ばむ
・気分爽快になる
・楽しく充実感がある
などと感じられる運動であることが大切です。

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また、事故防止のためにも運動開始前のウォーミングアップと、
運動終了前のクールダウン(軽めの運動)をあわせておこないましょう。

 

糖尿病とインスリン

糖尿病はインスリンの働きに異常がでる病気

糖尿病は、インスリンというホルモンの分泌量や作用に問題がおこり、血糖値 (血液中のブドウ糖の量、濃度)が高い状態が続き、その結果、動脈硬化を起こし、神経、組織、臓器に障害を及ぼす病気です。

 平成15年厚生労働省発表の糖尿病実態調査では、予備軍を含めた患者が1620万人いると推測されています。5年前の調査に比べ、250万人の増加です。 40歳以上の4人に1人とも言われます。

 なお、インスリンの分泌状態や病因により、インスリン依存型・非依存型、1型・2型といった分類がありますが、成人の糖尿病の大半を占めるのは、インスリン非依存型、2型糖尿病です。

インスリンの働き

 食事をすると血糖値が上がります。すい臓のランゲルハンス島Β細胞からインスリンというホルモンが分泌されて血糖値が下がります。つまり、食事をすると血液中のブドウ糖の量が増えて、インスリンの働きでブドウ糖の量が減るのです。インスリンがブドウ糖の量を減らす仕組は、以下のようになっています。

① 筋肉にブドウ糖を送り込む

② 肝臓に働きかけ、ブドウ糖を脂肪に変え、脂肪細胞に送り込む

③ 肝臓に働きかけ、ブドウ糖をグリコーゲンとして蓄積させる

④肝臓に働きかけ、蓄積されているグリコーゲンや脂肪が血中に放出されるのを抑える

 糖尿病の人が、疲れやすいのは①のことによります。また、糖尿病の人は太っているというイメージがありますが、②ができないので、脂肪の蓄積は進まず、痩せている場合も多いのです。

 インスリンが正常に働かないと、結果として、高血糖状態が長く続くことになりますので、糖分により血管や神経が次第に傷み、動脈硬化、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞など重い合併症を引き起こします。

 なお、血糖値をあげるホルモンは多くありますが、血糖値を下げるホルモンはインスリンしかありません。

糖尿病の原因と予防

 インスリンが正常に働かない原因としては遺伝、加齢、生活習慣などが影響しています。とくに肥満は、インスリンの正常な働きを害して、糖尿病の最大の原因とされています。ただ、一度糖尿病が発生すると、かえって痩せてしまうこともあります。

 また、高血圧、高脂血症も糖尿病発症の危険信号です。

 これらは、日頃から正しい食事や運動など、健康的な生活習慣を実践することによって防ぐことができると考えられています。

 食事は、カロリー、糖分など栄養バランスに気を配るのはもちろんのこと、食事の時間や食事回数を規則的にすることや、早食いをしないなど、その摂り方によっても血糖値の急上昇を抑えることができます。

 運動は、肥満の解消に役立つだけでなく、血糖値のコントロールにも極めて有効です。激しい運動ではなく、ウォーキングや水泳などの有酸素運動が有効です。(治療中の方は、医師の指導のもと実践してください。)


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糖尿病は合併症が怖い

糖尿病の恐ろしさは、合併症にあります。血糖値が高い状態が続くと血管を傷つけ、失明など生活の質の低下や命にかかわる危険な状況を生みます。
その合併症はいくつかに分けることができます。

1)大血管障害

 動脈硬化による障害で、代表的なものとして心筋梗塞、脳梗塞があります。直接、命にかかわるほか、寝たきりなどの危険があります。 >>>くわしく

2)小血管(毛細血管)障害

 毛細血管が集まっている臓器の障害で、網膜症(目の毛細血管の障害)、 腎症(腎臓の毛細血管)や神経障害(血流不足による自律神経と末梢神経の障害)、 男性のEDなどがあります。

 糖尿病網膜症は、成人になってからの失明原因の第1位です。

  糖尿病というのは、血液中の過剰な糖分が、血管に障害をもたらす「血管の病気」なんです。障害が起きるのが、太い血管か毛細血管か、どこの臓器の血管かによって、病気の名前が違っています。

 みんなつながっていますから、一人がいくつもの症状を持つことも珍しくありません。また、これらの症状の中には、血糖コントロールが比較的良好でも、糖尿病暦が10年20年と重なると発症するものもあります

3)感染症

 免疫機能が低下し、細菌の感染に弱くなります。 

 肺炎、腎炎、膀胱炎、歯槽膿漏などにかかりやすく、また治りにくくなります。

4)壊疽

 血管障害、神経障害、細菌感染が複合的に発生し、足や指の一部の細胞が死んでしまいます。

 血液の循環が悪いので傷が治りにくい、悪化しても神経障害で痛みなどを感じずさらに悪化、細菌への抵抗力がないので化膿といったことが重なり壊疽へと結びつきます。

 酷くなると手足を切断することになります。

5)その他の糖尿病の合併症

 肥満、高血圧、高脂血症などの代謝異常を発症しやすい。また、糖尿病性昏睡とよばれる症状で意識を失うことがあります。

 また、消化器系の癌を中心に癌による死亡率が高くなることが知られています。


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血糖値の判断基準

健康長寿の6つの要素のうち1つは、血糖値が高くないことです。その血糖値とは血液中の糖分(ブドウ糖)の濃度です。

空腹時血糖値

ポピュラーな判定基準は、空腹時血糖値です。その正常範囲内は、空腹時で70~110mg/dl以下。

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 空腹時は、食後4時間以上が目安です。

 そのため、健康診断では、午前中なら朝食抜き、午後なら昼食抜きと指定されることがあります。ただこれが曲者です。

 朝ごはんをしっかり食べて昼食抜きで望んだ午後の健康診断なら、ちょうど4時間ぐらいでしょうか。これで110以下ならOKといえるでしょう。しかし、午前なら前日の夕食から12時間以上食事をとらずに健康診断をうけることになります。これでは110に戻るのが、10時間後で、4時間後の段階で160くらいあったとしても「正常」と判定されてしまいます。

HbA1c

  そこで、空腹時血糖値とあわせて判定になるのが、ヘモグロビンA1c (HbA1c)です。

 血液中のヘモグロビン(赤血球)がどの程度、血液中の糖分と結びついているかを測るものです。

 血糖値が高いとより多くの赤血球が糖分と結びつくことになります。一度結びつくと血糖値が下がっても元に戻らないため、過去2ヶ月間程度の血糖値の平均を反映すると言われています。

 計算式もあります。

 平均血糖値=(31.7×HbA1c)-66.1

 ヘモグロビンA1cが正常値といわれる5.5のとき、平均血糖値は

 31.7×5.5-66.1=108.25 となります。

 このヘモグロビンA1cは、正常範囲は、4.3~5.8%(未満)です。

 5.8%以上は糖尿病の疑いありとされ、6.5%以上は、糖尿病とされています。

(メタボリックシンドロームの判定では5.5%が上限でそれ以上を高血糖としている)

 このヘモグロビンA1cは、「明日健康診断だから」といって節制しても、ごまかされません。糖尿病の判定基準として、血糖値以上に重要だとされています。

 高血糖は動脈硬化を促進します。


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BMIでチェックする適正体重

BMI

 健康長寿の6つの要素の1つめは、過体重でないことがあります。

 適正な体重は、成人の場合、通常、BMIと呼ばれる数値で計算します。

 BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

体重70キログラム(kg)身長170センチ(cm) の場合は、以下のようになります。

身長170センチは、1メートル70センチですので、1.7メートル(m)で計算します。

BMI=70÷1.7÷1.7=24.2

 標準は、18.5以上25未満で、22が理想だと言われています。

  身長から、BMI22となるような体重を計算することができます。

  理想体重=22×身長(m)×身長(m)

身長170センチ(cm)の人の理想体重は

理想体重=22×1.7×1.7=63.58kg

BMI25未満ならOK

 理想とされるBMI22ですが、厚生労働省が行なった調査では、もう少し高めのBMI23以上25未満が もっとも死亡率が低いという結果がでています。

 このグラフは、「BMI、23から24.9のときの死亡率を1.00としたとき、これより大きいBMI(太り気味の人、太った人)や、これより低いBMI(痩せ気味の人、痩せた人)の死亡率をみたもの」です。

 BMIが23より痩せていても、25より太っていても死亡率は高くなることが示されています。

bmi.JPG

運動をして筋肉質な体になるとBMIも高くなりますので、22にとらわれすぎる必要はないようです。

25 未満ならOKとしていいでしょう。

*肥満のチェックには、体脂肪率、おへそ周りのサイズもあわせて行ないましょう。


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糖尿病は動脈硬化が怖い(心筋梗塞、脳梗塞)

糖尿病は、日本人の死因の約30%を占める動脈硬化を促進します

 

血糖値が高い状態 (糖尿病と診断されないまでも) で、心筋梗塞など虚血性心疾患のリスクが、健康なひとよりも2~3倍高くなることが知られています。

 

 虚血性心疾患は、心臓を動かす筋肉の血管がつまり、最悪の場合、心臓停止に陥る疾患です。血管がつまる原因は、動脈硬化により、血管が細く柔軟性を失うことによります。高血糖は、動脈硬化を促進するため、心筋梗塞のリスクをあげるのです。

 血管がつまる場所によって病名が変わりますが、脳の血管がつまれば脳梗塞です。つまるだけでなく、血圧などの影響で出血すれば脳出血となります。出血する部位によってはクモ膜下出血となります。

 

 心筋梗塞などの心疾患は死亡原因の第2位。

 

 脳梗塞などの脳疾患は死亡原因の第3位。

 

 2位と3位を合わせると死亡原因の約30%を占め、癌に匹敵します。

 

 *癌細胞がどこにできても癌と呼ばれるように、動脈硬化による血管の障害がどこにできても「動脈硬化症」とでも仮に名前をつければ、多くの日本人(60%以上)は、癌か動脈硬化症で死亡すると考えられます。

 

 糖尿病は、動脈硬化を促進します。


  こちらもあわせてご覧ください    健康長寿になるための6箇条

                       メタボリックシンドローム


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